プロジェクトを立ち上げたのは、今から3年前のこと。当時本社に勤務していた従業員約500名のうち、喫煙者は70名ほどいたが、そのほとんどが紙巻きたばこユーザーだった。いきなり加熱式たばこ専用室に切り替えてしまうと、喫煙者の一部から反発も予想される。そのため喫煙者の50%以上が加熱式たばこへ切り替えたら加熱式たばこ専用室を設置するという目標を立てたという。
「年に1度の健康診断で保健師に協力していただき、誰がどんな銘柄を吸っているのか、紙巻きたばこと加熱式たばこの割合などを割り出し、総務部でデータを徹底管理しました。さらにフィリップモリスさんにも協力していただき、加熱式たばこの販売会や、その場で試し吸いができる体験会などを何度も繰り返し開催しました」
当時は加熱式たばこが発売された直後で、実際に紙巻きたばこから加熱式に切り替えた従業員からの「家に帰っても臭いといわれなくなった」「ベランダで吸ってもにおわない」という実体験の感想は紙巻きたばこユーザーに大きな影響を与えたという。そしてこうした地道な啓蒙・推進活動が実り、当初の見込みよりも早い段階で加熱式たばこユーザーが50%を突破。加熱式たばこ専用室へのスムーズな切り替えが可能となった。