代表取締役 社長松岡 弘晃さん
創夢部長上田 健司さん
北海道と沖縄を除く全国各地に拠点を構え、日本のロジスティクスをけん引している富士運輸株式会社。昭和53年の創業以来、あらゆる貨物の輸送を手掛け、最新ITの導入や一人ひとりのホスピタリティによって高い評価を不動のものにしている。そんな業界のリーディングカンパニーだが、代表の松岡さんには大きな悩みがあった。トラックドライバーを含む従業員の、高い喫煙率だ。
-松岡さん
「以前は、社員の半数以上が喫煙者でした。2018年の全国たばこ喫煙者率調査によると、男女計で17.9%ですから、突出した数字ですよね。私は元々喫煙習慣が無いので個人的にもにおいが苦手ですし、ドライバーが喫煙している姿は社会的なイメージも良くない。喫煙者の乗ったトラックにはたばこのにおいや汚れもつきます。それに、何よりも社員の健康リスクが大きな懸念点でした。喫煙者自身だけでなく、非喫煙者の受動喫煙もありますから、これは何とかしたいとずっと考えていたんです」
トラック車内のたばこのにおいに加え、社員全体の健康リスク、企業イメージの悪化など多くの課題の温床となっていた高い喫煙率。とは言え闇雲に禁煙を打ち出してもスムーズに解決できる確率は低い。そんな悩みを抱えている時に出会ったのが、フィリップ モリス ジャパンの掲げるビジョン「煙のない社会を、ここ日本から」だったという。
-松岡さん
「トラックの展示会に参加した際、フィリップ モリスさんのブースで『スモークフリー』という考え方に出会いまして。あ、こういう方法があるのかと。もちろん禁煙がベストではあるのですが、燃やさず加熱するたばこならにおいが少なくリスクを低減する可能性もあると知って、加熱式たばこへの切替えを推進できないかと検討を始めることになりました」
-松岡さん
「世の中には紙巻たばこや加熱式たばこに関する情報が氾濫していますが、何が本当で何が噂に過ぎないのかが分からない。まずはフィリップ モリスさんに様々な科学的データなどを見せていただきました。中でも加熱式たばこに切替えた場合のトラック車内の空気環境の変化と、発生する有害性成分の量が大幅に抑えられることを知り、影響の大きさに驚きましたね」
-上田さん
「そういったデータは経営側の意思決定を後押ししてくれるだけでなく、社員への説得材料にもなります。今回の取り組みは当初の予想以上に効果が上がったのですが、やはりこういったエビデンスがあったことが大きいと思います」
データやシミュレーションによって取り組みの実行を決断した後、実際にはどのような手順で進めたのだろうか。
-上田さん
「施策を進めるにあたって、まず全体の喫煙率だけでなく紙巻たばこと加熱式たばこの内訳もリサーチしました。約1,700人の社員のうち56%が喫煙者で、そのうちの7割が従来の紙巻たばこを吸っている。ここを切替えることができれば、インパクトはかなり大きいなと」
-松岡さん
「リサーチの後は、私から全社員に向けてメッセージを発信しました。本気でこの施策に取り組んでいくのだという企業方針を示したかったんです。加熱式たばこへの切替えを一気に推し進めるために、福利厚生として初期購入費の一部を会社で負担することも決めました」
一部とはいえ、初期購入費を企業側が負担するケースは珍しい。スモールスタートではなく全国50拠点で一斉にスタートしたことも、松岡さんの強い意思の表れだろう。
-松岡さん
「ただ、やはり初めての取り組みなので実施前はどうなるか不安な部分もあったのですが、結果的に400名を超える社内応募があり非常に驚きました。紙巻たばこを吸っていた人の6割ぐらいが応募してきた計算ですね。反発等はまったくなく、いいきっかけになったという声がほとんどです」
-上田さん
「もちろん切替えは社長命令でもなんでもなく、最終的に選択するのは一人ひとりの社員なのですが、会社の本気度・熱意が伝わったということかもしれません。期間限定の募集だったので、タイミングを逃した方から『第2弾はいつですか』と問い合わせが来ていますよ」
-松岡さん
「一部のトラックにフィリップ モリスさんの掲げる『スモークフリービジョン』への賛同メッセージをペイントしたのですが、これも好評です。従業員に考え方が浸透すると同時に、社会全体へのメッセージにもなっている。お客様からもカッコイイねとか、いいイメージだねと言っていただきました」
-松岡さん
「想定していた以上に好評なので、1年以内にはトラック乗務中の紙巻たばこの使用を完全に禁止にすることもできるのではないかと思っています。すでにオフィス内は完全禁煙で喫煙所は外にあるのですが、今後はそこも加熱式たばこ専用の場所にできるかもしれません」
-上田さん
「トラック車内のにおいも無くなったと、もともと喫煙習慣のない社員からも喜びの声が聞こえてきています」
加熱式たばこへの切替えプロジェクトは、当初の期待を超える成果を上げている。さらに、思わぬところでも効果が出てきているそうだ。
-松岡さん
「当社はより安全で新しいトラックを導入しているため、早ければ3年、長くても10年以内には車両を売却しています。その際に、たばこのにおいや汚れが付いていると販売価格が下がるんです。加熱式たばこへの切替えが進めば、会社としての収益構造まで改善されそうですね」
-上田さん
「もうひとつ思わぬ効果が出てきています。当社では転勤者に社宅を提供しているのですが、紙巻たばこを吸っている人の部屋では、引き払う時に壁紙を張り替える費用が発生していました。現時点ですでにこの張り替え費用がほぼ無くなってきています。社員が健康を意識し、会社としてもコストが削減されていく。本当にこの取り組みはいいことづくめです」
運輸業界では、富士運輸に限らず従業員の喫煙率が高い傾向にあるという。トラックの灰皿でボヤ騒ぎが起きたというニュースもあった。自社のみならず、業界全体で加熱式たばこへの切替えを推進していくことが、松岡さんの願いだ。
-松岡さん
「今後は、経済産業省がおこなっている『健康経営優良法人』の認定を目指したいと考えています。加熱式たばこへの切替えもその一環ですね。社員の健康を守ることは企業としての責任ですし、社会的なイメージも良くなってリクルーティングにも好影響が出ています。業界全体としてはドライバー採用に苦戦しているという声をよく聞きますが、当社では採用に困ったことはありません。社員が健康を意識し、会社の収益構造も改善され、イメージアップにもつながっていく。最終的には、当社だけでなく業界全体にこの取り組みが広がってくれると嬉しいですね」
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