導入事例

1. 課題・背景 新設した喫煙ルームも、においの問題を解決するには至らなかった。

株式会社クロップスは、東海地区と首都圏に40店以上のauショップおよびUQスポットを直営展開している大手携帯電話販売代理店だ。KDDI株式会社からの出資を受け、大きな成長を遂げてきた。その原動力は、“人”。本社・店舗ともに充実した教育体制で、接客スキルも高い評価を受けている。しかし、従業員の健康管理や周囲およびお客様へのにおい問題を誘発する、喫煙に関する課題については、長らく見過ごされていた。

経営管理部 担当取締役 後藤久輝さん/経営管理部 総務人事グループ リーダー 中島照子さん/経営管理部 総務人事グループ 中尾知世さん

-後藤さん
「以前は喫煙者が多かったこともあり、本社では給湯エリアで自由に喫煙できる環境でした。ただ、当社の給湯エリアは扉もありませんし、エレベーターや受付までもあまり距離がないものですから、たばこのにおいが問題になっていたんです。昔はお客様も喫煙される方が多かったのでそこまで気にはならなかったのですが、時代の流れもあって社内外ともに非喫煙者の方が増えてきましたから」

-中島さん
「いちばん気になっていたのはにおいですが、従業員の健康問題も大きな課題のひとつでした。喫煙者ご本人の健康管理はもちろん、受動喫煙の問題も大きいですよね」

-後藤さん
「もちろん禁煙がベストですし、そうすればすべての問題をシャットアウトできるのですが、いきなり社内全面禁煙に踏み切ることは難しい。喫煙者からのハレーションや社外での喫煙など新たな問題が生じる可能性もあります。そこで、やや時代に逆行するような形ではありますが、喫煙ルームを設置することになりました。給湯エリアや非常階段ではなく、しっかり扉を閉められる部屋を作ろうと。多額の費用をかけて排気設備も導入しました。ところが、人が出入りする時や、すき間からにおいが漏れてきてしまうんですね。応接室も近くにありますし、これでは何の解決にもならない。次のステップを検討する必要がありました」

2. ソリューション 加熱式たばこに関する科学的データと、第三者の声が切替えの決め手。

このタイミングで社内完全禁煙に切替える手もあっただろう。しかしただ禁煙にするだけでは、喫煙者がビルの外の遠い場所までたばこを吸いに行かなくてはならない。彼らの労働生産性も下がってしまうし、非喫煙者から「喫煙者の休憩時間が長い」という声が出てくるかもしれない。この問題を解決するヒントが、フィリップ モリス ジャパンのHPにあったという。

-中島さん
「実は、総務としては喫煙ルームができると決まった時点で、においの問題は残るのではないかと危惧していたんです。そこで、もしそうなった時のための解決策は並行して探していました。吸う人も吸わない人もできるだけ抵抗なく受け入れられる方法はないだろうか。様々なWebサイト等を見ている時に、たまたま出会ったのがフィリップ モリスさんの事例紹介ページで、当社と同業の会社さんが出ていたんですね。喫煙ルームのにおいが応接や受付に充満して困っていたそうで、状況までうちと同じだなって」

-中尾さん
「加熱式たばこに切替えられて、におい問題が解決したという内容だったと思います。この事例を経営陣に上申したところ、うちもそうするのがいいのではないかという話になりました」

-後藤さん
「予算をかけて新設した喫煙ルームですが、議論の末、1か月ほどで加熱式たばこ専用ルームに切替えました。」

-中尾さん
「直後からにおいの問題はまったくと言っていいほどなくなりましたね。吸って帰ってきても分からないし、受付や廊下もにおわなくなりました。紙巻たばこと加熱式たばこでここまで違うのかと、驚くほどの効果です」

-後藤さん
「そうですね。とは言え加熱式たばこ専用にすればにおいが減少するだろうというイメージはある程度ありました。問題はいかに紙巻たばこを吸っている方に加熱式に移行してもらうか。健康リスクに関するデータ等も手元にはなかったので、フィリップ モリスさんに説明会を開いていただいたんです。多数の従業員が参加する研修後の時間を使って、紙巻たばこから加熱式たばこに切替えるとどういうメリットがあるのかを、科学的なデータの裏付けを元に話していただいて。希望者にはその後加熱式たばこの販売会もおこなったのですが、かなりの人数が加熱式に切替える結果になりました」

-中尾さん
「今回の取り組みを始める前は、全体の喫煙者のうち3割程度が加熱式たばこだったのですが、現在はこの割合が逆転して、7割弱が加熱式たばこユーザーです。喫煙率自体も従業員の3割ぐらいまで減少していますから、紙巻たばこを吸っているのは全体の1割ぐらいの方ですね」

-中島さん
「やはり、どこまで客観的に話そうとしても、我々が言うとどうしても嫌味に聞こえる部分があると思うんです。吸わない人は簡単に言うよね、というような。もちろん直接そんな風に言われたことはありませんが、逆の立場ならきっとそう思うだろうなと。だから、客観的なデータや資料を元に第三者の方から伝えてもらったという点が非常に大きかったと思います」

-後藤さん
「説明会を告知する文言も、喫煙者にできるだけ気持ちよく参加してもらえるような言い回しをフィリップ モリスさんに相談しながら決めていきました。最終的には私も確認しましたが、強制という形にはしたくなかったので、今回の取り組みは喫煙者、非喫煙者双方に受け入れられるということを意識した文面にしたつもりです」

3. 効果・今後にむけて 全店舗にこの取り組みを拡大し、従業員全員の健康意識の増進を実現する。

-中島さん
「本社でここまで効果が出たこともあり、次はこの動きを各店舗に拡大していこうと計画を推進しています。まずは希望者の多かった3店舗からスタート。本社と同じようにフィリップ モリスさんから説明会を実施していただく予定です」

-中尾さん
「現状ではお店の裏口から出たところで喫煙しているケースが多いのですが、店舗によっては道路から丸見えになっているところもあります。お客様からのクレームは今のところありませんが、近隣の方が通られる時等は気になりますよね。火を使う紙巻たばこだと火事の恐れもありますし、色々な意味で加熱式たばこへの切替えは意義があると考えています」

-後藤さん
「最終的にはやはり、加熱式たばこも含めて禁煙にするのがベストだとは思っていますが、状況を見ながら無理なく進められる方法を考えていくつもりです。やめさせられたという感覚ではなく、喫煙者の方自身が納得して、自分で決めてやめられる方がいいですからね」

-中島さん
「無理強いすればするほどかたくなになるのが人間ですから。そういう意味でも、総務から直接ではなくフィリップ モリスさんを通じて話していただくのはいいと思います」

-中尾さん
「健康経営も最近のトレンドワードですし、皆さんに健康を意識して働いてもらうためにもこの取り組みはさらに強化していきたいですね」

-後藤さん
「当社のトップは以前からそういう想いが強いんです。従業員の健康管理には常に気を配っていて、有名な講師を呼んでストレッチ教室を開いたり、新聞や雑誌の記事で体に良いという内容を見つけたら全従業員に展開したり。今回の喫煙対策もその一環ですね。改正健康増進法の施行をふまえて、喫煙問題に取り組もうとされている企業さんも増えていると思います。喫煙対策をたばこメーカーであるフィリップ モリスさんに相談するというのは一見矛盾しているように聞こえますが、科学的なデータや根拠を元に話をしていただけるので非常にありがたい。どこから手を付ければいいか分からないとか、効果が出ていないという場合には、一度話を聞いてみるのもいいと思いますよ」

株式会社クロップス

本社 愛知県名古屋市中村区名駅四丁目23番9号
代表者 代表取締役社長 小池 伊知郎
従業員数 318名(2019年3月末現在)
事業内容 au携帯電話の販売及び付随するサービス全般
ホームページ https://www.crops.ne.jp/